鳥羽日記

なんとか亭日乗

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2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

コンテンツを貪る

1.一年 2020年は、結局コロナウイルスに振り回される一年となってしまった。感染者およびその周辺の方々の痛苦は勿論のこと、人々の間で要らぬ分断が発生していったという点で非常に悲しい。 外出自粛の機運の中で何かできることはないかと思って始めたこの…

グロテスク・パレード

ヴォルフガング・カイザー『グロテスクなもの』を読んでいる。ボッシュ、地獄のブリューゲル、ポー、ホフマンら芸術界の巨匠を通じて「グロテスク」という言葉に秘められた深淵を解き明かそうという書物だ。集中しないと目が滑ってかなわない。ひとまず半分…

思索だってコストがかかる

適当なことを書いてきたが、特に毎日更新する縛りを設けてブログを始めたわけでもないので、これ以後更新の頻度が落ちることと思う。それも仕方ないことだ。考えることは非常に疲れる。 それはさておき、昨日はフケーの『水の精』を読んだ。いや馬鹿にならな…

今年はどうしようか

毎年、新年は何かしらの世界的な文学作品を読みながら過ごすことに決めている。映画を観ながらとかアニメを観ながらでも良さそうなものだが、私にとっては本で年の瀬を迎える方が性に合っているようだ。 それでは、今年は何を読もうか。去年はアジェンデ『精…

主〇主義的オタク

新旧オタクの違いは主知主義から主情主義へと変遷したことが大きいというTwitterのつぶやきを見た。ここの「オタク」は飽くまでサブカルを焦点としてコンテンツに熱を上げる人々のことを指すとし、言葉の独り歩きの結果生まれた中毒とかフリークとか○○主義者…

保留の美学

今日、『テクノロジーの世界経済史』をKindleで購入した。ポイント半額還元セール中だったため、総額だいたい1700円くらい戻ってくる。嬉しー。 よく「買わない理由が値段なら買え、買う理由が値段なら買うな」という文句が叫ばれるが、この場合は元々買いた…

サムーいギャグ

こう寒いと、アニメにありがちなカチンコチンに凍り付くギャグ的な演出が思い出される。ポケモンで言うならばれいとうビームを食らった後のあれだ。この演出なのだが、実際のところ人間が氷漬けになると一瞬にして死んでしまうらしい。血管や臓器、脳まで凍…

落下しておやすみ

近ごろ眠れない夜が続いている。そんな中で現在放送中のTVアニメ「魔王城でおやすみ」を観るとなんだか眠る力というか、力んだら余計眠れなくなるのではないかという疑問は湧いてきそうだが、とにかくそういったパワーが湧いてくるのだ。といっても流石に丑…

船を漕ぐ人たち

思えば、ロシアは歴史的に船を漕いでいたような国なのだ。民族的、自然的な意味での絶海をもがきながら渡っている。時に荒波を切り裂き、時に転覆し、そして今も船を漕いでいる。そんな国がロシアなのだろう。 という訳で、ロシア現代思想についていろいろと…

楕円形人生、ソラリス的人生、海からは語り得ない何物かが湧いてくる

1.もう二冊ぐらいは 花田清輝の『復興期の精神』を講談社文芸文庫で読んでいる。これもKindle Unlimitedで無料で読める一冊だ。講談社文芸文庫には他にも花田の評論集があるものの、無料で読めるのはこれくらいか。ちょっと悲しい。もうちょっと無料で読み…

充電

ノートPCの充電が切れそうなので切れるまでの間に一本だけ記事を書き上げてしまうことにするすると時間の節約が肝心となるので可能な限り句読点は省略せざるを得ないのであって自然ポストモダン文学すなわちヴァージニア・ウルフめいた文章になってしまうこ…

次は何を読もう

タイトルの通りである。見切り発車で始めたブログではあるが、さて今後もKindle Unlimitedの本やそうでない本も適当に読みながらテキトーに論を展開しようか。すると自然に更新は不定期になってしまう。 うーんんん。とりあえずああいった論述は雑記コーナー…

『ロレンザッチョ』時間論――断絶としての時の生き方、父よ時間に引き戻せ、さて去勢の時間である

1.前置き Kindle Unlimitedに入会した。ついでにブログも立ち上げた。折角なので読んだ本の内容でも適当に書き綴ろう。前置き終わり。 2.なんやかんやで Kindle Unlimitedでは光文社古典新訳文庫や講談社文芸文庫を無料で読むことができる。古典文学となる…