鳥羽日記

なんとか亭日乗

読者登録と☆を頂けると励みになります。

雑記

とっくのとうに神は死んでいる

今週のお題「下書き供養」 下書き供養というのがお題らしい。眠れないので、ついでに下書きの中に眠っていた、タイトルくらいしかまともに書かれていない記事を掘り出してきた。このタイトルからどう掘り下げるつもりだったのか、皆目見当もつかない。しかし…

盾であり、剪定ばさみであり、剣などでないもの

フェルナンド・ペソアの『不穏の書、断章』(平凡社文庫)を読んだ。箴言めいた断章の一言一言が突き刺さる。「あらゆる詩はいつも翌日に書かれる」「我々は物語をかたる物語、無なのだ」「人生とは感嘆符と疑問符のあいだでためらうことだ」。このようなアフ…

プロテスタンティズムの倫理にプロテスト

タイトルで驚いたかと思われるが、私はカトリックではないし、なんなら初詣とかハロウィンとかクリスマスとか、世俗化され切った元宗教的行事に潮流に乗るまま参加するただの凡夫である(ハメは外さないようにしている)。それよりも、問題なのは『プロ倫』だ…

「パラサイト 半地下の家族」評価の評価、座標軸が少ない観客の怠慢について、今一度再考を

1.金曜ロードショーよ、もっと洋画を放送して 金曜ロードショーでポン・ジュノ監督作「パラサイト 半地下の家族」が放送されている。カメラワーク、軽妙な科白回し、観客をグラグラ揺さぶりにかかる展開、などなど評価すべき点は多岐に渡るが、いずれも既に…

コンテンツを貪る

1.一年 2020年は、結局コロナウイルスに振り回される一年となってしまった。感染者およびその周辺の方々の痛苦は勿論のこと、人々の間で要らぬ分断が発生していったという点で非常に悲しい。 外出自粛の機運の中で何かできることはないかと思って始めたこの…

楕円形人生、ソラリス的人生、海からは語り得ない何物かが湧いてくる

1.もう二冊ぐらいは 花田清輝の『復興期の精神』を講談社文芸文庫で読んでいる。これもKindle Unlimitedで無料で読める一冊だ。講談社文芸文庫には他にも花田の評論集があるものの、無料で読めるのはこれくらいか。ちょっと悲しい。もうちょっと無料で読み…

『ロレンザッチョ』時間論――断絶としての時の生き方、父よ時間に引き戻せ、さて去勢の時間である

1.前置き Kindle Unlimitedに入会した。ついでにブログも立ち上げた。折角なので読んだ本の内容でも適当に書き綴ろう。前置き終わり。 2.なんやかんやで Kindle Unlimitedでは光文社古典新訳文庫や講談社文芸文庫を無料で読むことができる。古典文学となる…